2025.04.26
⁻『高校時代はクラブ活動はしていましたか?』
看護大学や看護専門学校の面接では、よく「高校時代はクラブ活動をしていましたか?」と聞かれます。この質問は、単なる思い出話ではなく、あなたがどんな人間か、どんな努力や工夫を重ねてきたかを知るための重要なポイントです。
今回は、部活の経験をどのようにアピールするか、また部活をしていなかった場合の答え方まで、面接で役立つ視点をまとめてご紹介します。
●試験官は何を見ているか |
この質問で面接官が見ているのは、「あなたの人間性」や「看護師に向いているか」という部分です。
看護職はチーム医療の中で動き、時に困難に立ち向かいながらも、粘り強く患者さんに向き合う職業です。そのため、「協調性」「体力」「継続力」「指導力」「忍耐力」「コミュニケーション力」などが求められます。
クラブ活動を通して、これらの要素をどう培ったかを自分の言葉で語れると、試験官にも好印象を与えられるでしょう。
●どう答えるか |
部活動をしていた場合は、その内容やポジション、がんばったエピソードを具体的に伝えましょう。
<例:運動部でのエピソード>
「高校ではバレーボール部に所属していました。初心者の多いチームでしたが、部員全員で練習メニューを工夫しながら取り組み、3年生の最後には県大会に出場することができました。この経験を通して、仲間と力を合わせて努力する大切さや、困難に向かう粘り強さを身につけました。」
<例:文化部>
「吹奏楽部でクラリネットを担当していました。部長として100名を超える部員をまとめる中で、計画性や後輩指導の難しさを学びました。部内でのトラブルやモチベーションの差に悩んだこともありましたが、一人ひとりの声に耳を傾けながら話し合いを重ね、全国大会に出場できたことは自分にとって大きな自信となりました。」
<例:マネージャー経験>
「サッカー部のマネージャーとして、選手の体調管理や練習のサポートに取り組んだ経験から、「支える立場の大切さ」に気づき、医療の道に進みたいという気持ちが芽生えました。」
こうした話には、あなたの価値観や姿勢が表れます。「ただ楽しかった」だけで終わらず、「その経験から何を学び、それをどう看護に活かしたいか」まで結びつけることが大切です。
部活動をしていた場合は、その内容やポジション、がんばったエピソードを具体的に伝えましょう。
●部活以外のがんばったことアピール |
部活動をしていなかった人も、まったく問題ありません。むしろ、「その代わりにどんなことに打ち込んだか」を前向きに語ることで、より印象的な答えになります。
<例:アルバイト経験>
「部活はしていませんでしたが、週5日レストランでアルバイトをしていました。お客様の年齢層が広く、接客に苦労することもありましたが、その分、相手の表情や雰囲気から気持ちを察する力が身につきました。今ではコミュニケーション力が私の強みだと感じています。」
<例:家事など>
「祖母の介護や家事を担っていたため部活には参加していませんでした。その中で、時間の使い方や忍耐力、家族への思いやりの気持ちが自然と身につきました。看護師を目指すきっかけも、この経験からです。」
<例:習いごと>
「 曜日ごとにピアノや書道の習いごとがあったため、部活には所属しませんでしたが、その分、コツコツと一つのことを継続する習慣が身につきました。特に人前で演奏する経験を通して、緊張の中でも落ち着いて行動できる力がついたと感じています。」
また、最近ではヤングケアラー(家族の介護を担う若者)として家庭での責任を果たしてきた方も多くいます。そういった背景も、素直に伝えてかまいません。看護職には「他者を思いやる心」が大切であり、その姿勢が評価される場でもあるのです。
●入学後の趣味や継続活動について |
面接では「今後、続けたいことはありますか?」と聞かれることもあります。これはストレス発散や生活のバランスをどう保つかという観点からの質問です。
例えば、 「ジョギングを続けたいです。体力維持にもなりますし、気分転換になります」 「ピアノを趣味程度で続けたいです。音楽は心を落ち着かせてくれるので、忙しい看護学生生活の中でも癒しになると思います」
このように、自分の生活やメンタルの整え方を語れると、自己管理能力のある人だという印象を与えられます。
●面接での表現ポイント |
面接では、「何を話すか」だけでなく「どう話すか」が重要です。
・具体的なエピソードを入れること
・そこから何を学び、それをどう活かすかまで言及すること
・部活動以外の経験も価値があると信じて伝えること
・短い時間の中で自分を伝える
あらかじめ内容を整理し、言葉にしておく練習をしておきましょう。
●まとめ |
「高校時代はクラブ活動はしていましたか?」という質問は、単なる思い出話ではなく、あなたの人柄や将来の可能性を知るための大切な問いです。部活を通して得たことも、他の経験から学んだことも、どちらもあなただけの大切な歩みです。
どんな経験であっても、そこから何を感じ、どのように成長したかを丁寧に言葉にすることで、あなたの魅力はきっと伝わります。
自信を持って、あなたらしく面接に臨んでください。
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