2025.04.20
⁻『もし一日が30時間あったらあなたはどう使うか』
看護学校や看護大学の入試では、グループ討論が行われることがあります。中には「もし一日が30時間あったらあなたはどう使いますか?」という、一見ユニークに見えるお題も出されています。一見、自由に答えてよさそうなお題ですが、試験官の意図をきちんと汲み取り、論理的に話し合う姿勢が求められます。
●このお題の意図 |
このテーマには、「時間の使い方」や「自己管理能力」、さらには「価値観や優先順位をどう考えているか」といったことを見極める目的があると考えられます。 また、「与えられた時間を有意義に使う力があるか」「看護学生として忙しい生活をどう乗り越えようとするのか」といった、将来の学業生活を見据えた視点での評価も含まれているかもしれません。
●グループ討論の進め方 |
こういった自由度の高いテーマでは、いきなり結論を出そうとするのではなく、まずそれぞれの意見を出し合い、「24時間では足りないこと」「30時間あったら何ができるか」「社会全体が30時間制になったらどう変わるか」など、論点を複数持っておくと議論が深まります。
【例として出せる意見】
・睡眠や休息に充てたい
・趣味や自己研鑽の時間がほしい
・アルバイトや副業で収入を増やしたい
・介護や家事など家族のケアに使いたい
社会全体が30時間に適応するにはどんな影響があるか(働く時間も長くなる?学校の時間割も変わる?) これらを出し合いながら、「自分のための時間」「周囲との関わりの時間」「社会としての変化」など複数の視点で考えると、内容に厚みが出ます。
●結論の出にくいお題のまとめ方 |
「一日が30時間になる」というのは現実には起こりえない仮定です。そのため、討論のゴールを「何が正解か」ではなく、「このテーマを通じて何が見えてきたか」とすることが大切です。
たとえば、
・自分の時間管理の課題に気づけた
・看護学生として時間の使い方をどう工夫すべきか見えてきた
・もし時間があっても、健康や人間関係がなければ意味がない
といったように、現実に活かせる「気づき」で締めくくると、試験官の印象も良くなります。
●試験官は何を見ているか |
討論の内容そのもの以上に、試験官は「人柄」や「チームの中でどう立ち振る舞うか」をよく見ています。自分の意見ばかりを押しつけるのではなく、相手の話に耳を傾けながら、自分の言葉で丁寧に考えを述べる姿勢が重要です。
また、議論が一方向に偏りすぎないように軌道修正できる人や、場の空気を和らげる言葉をかけられる人は、自然と評価が上がります。「この人は将来、患者さんにもスタッフにも信頼される看護師になりそうだな」と思わせる振る舞いを意識しましょう。
●まとめ |
グループ討論では、自由な発想とともに、他人の意見を受け止め、話し合いの中で柔軟に対応する力も問われています。「もし一日が30時間あったら…」という問いは、単なる空想ではなく、自己管理・時間の価値・優先順位といった現実的なテーマが隠れています。
ぜひこのお題を通して、自分自身の生活を振り返りながら、看護師として必要な「考える力」や「話し合う力」を養っていきましょう。
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