2025.04.12
⁻『看護師と教師は何が同じで何が違うか(800字・時間60分)』
「看護師と教師」。一見すると異なる道に思えるこの二つの職業ですが、実は驚くほど共通点があります。このテーマは、「職業の本質をどのように捉えているか」「他者との関わり方をどのように考えているか」を見極める、奥深いお題です。
本記事では、小論文の構成のヒントを交えながら、「看護師」と「教師」の共通点と相違点について掘り下げていきます。
●看護師と教師の共通点 |
人の成長・回復を支える仕事
教師も看護師も、「人の人生に深く関わる」仕事です。 教師は知識や社会性を育み、生徒が未来を切り拓く力を育てる存在です。看護師は、病気やけがなどで一時的に心身が弱った患者さんに寄り添い、回復を支えます。
つまり、どちらも「相手の力を信じ、引き出すこと」が共通の本質。患者も生徒も、一人ひとりが異なる個性を持っており、マニュアル通りにはいきません。
相手をよく観察し、必要な関わり方を選びながら支援していく点において、二つの職業はとても似ています。
●看護師と教師の異なる点 |
健康か、教育か――支援の出発点
看護師は、けがや病気などの“マイナスの状態”にある人を“ゼロ”や“プラス”の状態へと回復させる役割を担います。
一方で教師は、“ゼロの状態”にいる子どもたちの知識や人格を“プラス”に育てていく存在です。
つまり、支援する対象のスタート地点が異なるのです。看護師は「治す」「支える」ことに重きを置き、教師は「育てる」「導く」ことが主な役割となります。 また、看護は体と心の両面をケアし、緊急性の高い場面にも立ち会います。対して教師は、長期的な視野で子どもの発達を見守りながら、学級全体や個人にアプローチしていきます。
このように、求められるスキルや時間軸の違いも大きなポイントです。
●共通する使命感とやりがい |
どちらの仕事も「人の人生に影響を与える」責任の重い職業です。だからこそ、自分の言動一つひとつが相手の心に響くような、強い責任感と誠実さが求められます。
その反面、自分の関わりがきっかけで患者さんが回復したり、生徒が笑顔で成長したりする姿を見たとき、大きなやりがいと喜びを感じられます。
●自分ならどう関わるか |
このテーマでは、「自分が看護師になったらどのように人と関わりたいか」という姿勢を言葉にすることが大切です。
たとえば
「寄り添いながらも、教師のように患者さんを良い方向へ導ける看護師になりたい」
「その人の力を信じて見守る存在でありたい」
といった、自分なりの理想像を言語化することで、あなたらしい答えに近づくでしょう。 また、どちらの職業も「目の前の人を通して、未来や社会全体をよくしたい」という思いが根底にある点で共通しています。
このような少し哲学的な視点も、読み手に印象を残す表現になります。
●まとめ |
「看護師と教師」は違う職業でありながら、どちらも“人と深く向き合う”という点で共通しています。
どちらにも「観察力」「傾聴力」「支援力」が求められ、そして「人間力」が何よりも大切です。
この小論文では、単なる職業比較にとどまらず、「自分はどういう看護師になりたいのか」というビジョンに繋げて書くことが、合格への一歩になります。
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