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2025.04.09

看護学校の入試で出た小論文・作文のお題(9)『医療費を安くすませる方法は何か』

看護学校入試の小論文『医療費を安くすませる方法は何か』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

看護学校の入試で出た小論文・作文のお題(9)

⁻『医療費を安くすませる方法は何か』

医療費を安くすませる方法は?看護学校入試の小論文対策として考える

「医療費を安くすませる方法は何か?」というテーマは、一見すると家計の節約のようにも思えますが、実は日本の医療制度や社会問題、そして医療人としての視点まで広がるとても深いお題です。
看護学生として、医療の現場に立つことを前提に、「自分ごと」として考えることが大切です。
今回はこのテーマに取り組む際のヒントや背景知識を整理していきます。

●医療費の現状

日本の医療費は年々増加傾向にあります。特に大きな要因の一つが、高齢化の進行です。 総務省の発表によると、75歳以上の後期高齢者が日本の人口に占める割合は今後も増え続け、 一人あたりの医療費も若年層に比べて高くなります。
また、生活習慣病や慢性疾患の長期治療、入院日数の長期化も医療費を押し上げる原因に。
さらに先進医療や高額な医療機器の導入によって、医療そのもののコストが高くなる傾向にあります。
このままでは医療制度そのものの持続が危ぶまれ、患者の負担も増える一方です。

●安くすませるには

医療費を抑える方法にはいくつかの視点があります。

・予防医療の推進
もっとも基本的で重要なのが「病気にならないこと」。 定期健診を受け、生活習慣の改善(適度な運動・バランスの取れた食事・禁煙など)を心がけることで、重症化や入院を防ぎます。

・ジェネリック医薬品の利用
「後発医薬品」とも呼ばれるジェネリック医薬品は、先発品と同じ有効成分を持ちつつ、コストを抑えられるのが特徴です。 患者の自己負担軽減だけでなく、医療保険全体のコスト削減にもつながります。

・適切な受診行動
風邪で救急外来を利用するなど、本来必要でない高額な医療サービスの利用は、無駄な医療費を生み出します。 かかりつけ医を持ち、症状に応じた適切な医療機関を選ぶ行動が求められます。

・医療制度の見直しと医療経営
看護や医療の現場では、無駄な検査・投薬を減らす努力や、病床数・人員配置の見直しなど、経営面からの工夫も重要です。
限られた医療資源を効率よく使うことが、長い目で見て「医療費を安くする」ことにつながります。

●小論文を書く際のポイント

このお題では「安くする方法をいくつか列挙して終わり」ではなく、「自分が看護師としてどのように貢献できるか」まで考えると深みが出ます。

たとえば、
・健康指導を通して予防医療に関わる
・患者にジェネリック医薬品の理解を促す
・医療チームの一員として無駄な処置を見直す姿勢を持つ
といった視点を盛り込むと、「未来の看護師」としての具体的な関わりが見えてきます。

また、社会的視点を入れるのも効果的です。 医療制度や人口構造、社会保障の持続性といったテーマと絡めて考えると、論点が深まります。

●書きづらい人は

このテーマに対して「ピンとこない」「難しそう」と感じる人は、まずは身近な経験から考えてみましょう。

「祖父母が病院通いで負担が大きいと感じた」
「夜間救急に行って、すごくお金がかかった」
「市販薬では済まなかったので、結果的に病院に行っておけば安上がりだった」

こうした身近な体験や家族の様子から出発し、そこから「どうしたら無駄を防げるか」「どんな制度があると良いか」と広げていくと、自然と書きやすくなります。

●まとめ

医療費の問題は、国全体にとっても、私たち一人ひとりにとっても、避けて通れない重要な課題です。 だからこそ、看護師を目指す立場からも「医療費を安くするにはどうしたらよいか」を考えることには意味があります。

単に節約というより、「よりよい医療を、より多くの人に届けるための工夫」と捉えると、このお題の意義が見えてきます。 将来、患者さんや社会にどう向き合っていくか。自分らしい視点で、ぜひこのテーマに挑戦してみてください。

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