2025.04.08
⁻『書類の性格欄に“頑固”とありますが、意見の食い違いが生じたときはどのように対応しますか?』
「頑固」と書いたけど、これってマイナスになるのかな? 面接でこんな質問をされて、ドキッとしたという声をよく聞きます。でも大丈夫。「頑固」は見方を変えれば「信念がある」「粘り強い」といった、看護師にとって大切な素質でもあります。
今回は、性格欄に「頑固」と書いたときに面接で問われやすい質問と、そのときの受け答えのポイントについて、一緒に考えていきましょう。
● 質問の意図 |
この質問は、「あなたが人間関係の中でどんなふうに行動する人なのか」を知りたい、という意図から投げかけられます。特に看護職は、チーム医療や患者さんとの信頼関係が何よりも大切な職種。
自分の考えを持つのは大切ですが、それを「押し通してしまうタイプ」なのか、「話し合いながら柔軟に対応できるタイプ」なのかを面接官は見ようとしています。
●面接官は何を見ているのか |
このような質問で面接官が注目しているのは、次のような点です。
・協調性があるかどうか
病院や施設では、多職種のスタッフや患者さん・ご家族と関わりながら仕事を進めていきます。一人で完結できる仕事ではないからこそ、協力する姿勢が欠かせません。
・患者さんの声に耳を傾けられるか
相手の立場に立って考え、時には受け入れる姿勢も大切です。「こうするべき」という思いが強すぎると、患者さんにとって居心地の悪い対応になることもあります。
・自分の信念をどう伝えるか
「頑固」と一言で言っても、それが「信念を持ってぶれない人」なのか、「意見を変えられない頑なな人」なのかで、印象はまったく違ってきます。
●実際に面接試験に臨む際のポイント |
「頑固」という言葉が書類にあって、それを突っ込まれたときは、こんなふうに答えるとよいでしょう。
「“頑固”と書いたのは、自分の中で大切にしていることがあり、そこはブレないようにしているからです。ただし、他の人の意見も大切にしたいと思っています。納得できる理由があれば、柔軟に考えを変えることもあります。特に、看護の現場ではチームでの連携が必要なので、自分だけの考えに固執せず、周囲と協力して動けるようにしたいです。」
このように「良い意味での頑固さ」と「協調性」を両立させる意志を伝えることが大切です。もし過去に、自分の考えを主張しすぎて失敗した経験がある人は、そのエピソードを簡単に話しながら、「今は人の意見を聞くことを意識しています」と成長を伝えるのも効果的です。
●願書(志望理由書)を書く際の注意点 |
性格欄に「頑固」とだけ書くのは、少しもったいないかもしれません。その代わりに、以下のような表現にすると、印象が柔らかくなります。
「信念をもって行動できる」
「周囲に流されず、自分の考えを大切にしている」
「物事にじっくり取り組む粘り強さがある」
さらに、「周囲とのコミュニケーションも大切にしている」など、バランス感覚をアピールするとよいでしょう。 また、「頑固なところもありますが、それが裏目に出ないように、人の意見をしっかり受け止めるように心がけています」など、自分を客観視する姿勢が見えると、好印象につながります。
●まとめ |
「頑固」と聞くと、ネガティブな印象を持つ人もいますが、看護の仕事では「ぶれない気持ち」や「芯のある態度」はとても大切です。ただし、それが「他人を受け入れない態度」になってしまうと、協調性を欠くと判断されることも。
面接では、「信念を持ちつつも、人の話を聞き、柔軟に対応できる」自分を丁寧に伝えていくことが大切です。
看護職は、一人ひとりの患者さんやスタッフと丁寧に向き合うお仕事。だからこそ、自分の性格をポジティブに伝える工夫が、合格への大きな一歩になりますよ。
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