2025.04.08
⁻『大人とは』
入試のグループ討論では、「ちょっと深く考えさせられるテーマ」が出題されることがあります。
今回のテーマ『大人とは』もそのひとつです。「え?何を話せばいいの?」と戸惑う受験生もいるかもしれませんが、実はこうしたお題こそ、自由に、自分の言葉で話せるチャンスでもあります。では、どんなふうに考え、話し合えばよいのでしょうか。
●大人とは |
「大人ってなんだろう?」と考えたとき、まず思い浮かぶのは「年齢」ではないでしょうか。日本では18歳から「成人」となり、選挙権を持ったり、契約ができたりするようになります。でも、年齢だけで「大人」と言えるのでしょうか?
たとえば、20代でも子どものようにわがままだったり、逆に10代でもしっかり自立していたりする人もいます。 大人とは、責任ある行動ができる人。他人を思いやれる人。感情をコントロールできる人――そんなふうに「心の成熟度」で語られることも多いです。 また、「大人としてどう生きたいか」も大切なテーマです。看護を目指す人にとっては、「相手の立場に立って考えられる大人」でありたいと思う方が多いのではないでしょうか。
ちなみに、「大人(おとな)」という言葉には、「見た目」や「立場」ではなく、「中身のある人」という意味も含まれそうです。「おとなしい」という言葉も、実は「大人らしい」から来ているとか。 そう考えると、「おとな」って、深いですね。
●グループ討論の進め方 |
このテーマでは、グループ内に高校生と社会人(既卒)の両方が混ざっていることも多いです。そんなときは、社会人の方から「私は社会に出て◯年になりますが…」などと経験を踏まえた意見を述べてもらえると、話が広がりやすくなります。
反対に高校生の立場からは、「大人になるって少し怖い」「責任がある分、自由もあるのかな」といった素直な気持ちを伝えるのも、とてもいい視点になります。
このように、異なる立場の人たちの意見が交わると、討論はぐっと深まります。「どちらが正しい」という話ではなく、みんなで「考えを共有する」ことがポイントです。
●結論の出にくいお題のまとめ方 |
「大人とは何か?」に、正解はありません。むしろ、正解がないからこそ、それぞれの考えを大切にしながら、最後に全員で「まとめ」をつくることが求められます。
たとえば、
「年齢や立場に関係なく、他人のことを思いやり、自分の行動に責任を持てる人が『大人』だと思います」
「それぞれの立場から見た『大人』像が違っていて、話し合ってよかったです」
というふうに、メンバーの意見をバランスよく反映することができると、印象もぐっと良くなります。
●まとめ |
今回のような「抽象的なお題」は、自分の気持ちや日々の考えを素直に出しながら、他の人の意見にも耳を傾けることがとても大切です。
「大人とは何か」を語ることは、「自分がどんな人でありたいか」を考えることにもつながります。 看護の道を目指すみなさんには、きっと「優しさ」や「責任感」など、大人としての素敵な一面がすでに備わっているはずです。自信を持って、自分の言葉で語ってくださいね。
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