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2025.04.06

助産学校の入試で出た小論文・作文のお題(2)『赤ちゃんポスト設置の是非について』

小論文『赤ちゃんポストの設置の是非について』の画像 京都の看護予備校アルファゼミナール

助産学校の入試で出た小論文のお題(2)

⁻『赤ちゃんポスト設置の是非について』

赤ちゃんポストは、望まない妊娠や出産に悩む親と、その子どもの命を守るための取り組みとして注目されていますが、倫理的・社会的な観点から賛否両論があります。

今回はこのテーマにどう向き合い、どのように小論文として構成していけばよいかを、実際の入試対策として解説していきます。

● 赤ちゃんポストとは

赤ちゃんポストは、親が育てられない新生児を匿名で預けるための施設です。​日本では2007年に熊本市の慈恵病院が「こうのとりのゆりかご」として初めて設置し、2025年4月には東京都墨田区の賛育会病院が「いのちのバスケット」を運用開始しました 。​

これらの施設は、予期せぬ妊娠や出産に直面した親が、匿名で安全に赤ちゃんを託すことを可能にし、乳児の遺棄や虐待を防ぐことを目的としています。​

●小論文を書く際のポイント

現状の理解とデータの活用:​赤ちゃんポストの設置数や利用状況について、最新のデータを示すことで、現状を明確に伝えましょう。例えば、慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」には、2021年までに159人の赤ちゃんが預けられています 。​

賛否両論の整理:​
赤ちゃんポストに対する賛成意見と反対意見を整理し、それぞれの主張を理解しましょう。賛成派は、赤ちゃんの命を救う手段として評価し、反対派は、親の匿名性が子どもの出自を知る権利を侵害する可能性や、育児放棄を助長する懸念を指摘しています 。​

倫理的・社会的視点の考察:
​赤ちゃんポストが持つ倫理的な問題や社会的影響について、自分の意見を述べましょう。例えば、匿名性と子どもの出自を知る権利のバランス、社会全体での子育て支援の在り方など、多角的に考察することが重要です。

助産師としての役割の提示:
将来、助産師としてどのように関わるべきか、自分の考えを示しましょう。妊娠・出産に関する相談体制の充実や、予期せぬ妊娠に対する支援策の提案など、具体的な取り組みを考えることが求められます。

●このお題を書きづらい人へのアドバイス

このテーマはデリケートであり、書きづらさを感じるかもしれません。その場合、まず赤ちゃんポストの目的や設置の背景を整理し、自分がどの立場で意見を述べるのかを明確にしましょう。また、他国の事例や統計データを参考にすることで、客観的な視点を持つことができます。

●まとめ

赤ちゃんポストの設置に関する議論は、赤ちゃんの命を守ることと、親の匿名性、子どもの出自を知る権利など、複雑な要素が絡み合っています。​

助産師を目指す皆さんには、これらの問題を多角的に捉え、専門職としてどのように支援できるかを考える姿勢が求められます。

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