2025.04.06
⁻『あなたにとって学びとは(400字・40分)』
このお題は、一見すると哲学的で書きづらく感じるかもしれません。しかし、看護師という職業を目指す人にとって、「学び」というテーマは非常に本質的です。学校での勉強、実習、社会に出てからの研修や経験の積み重ね…どれもが“学び”だからです。
今回はこのテーマにどう向き合い、どのように小論文として構成していけばよいかを、実際の入試対策として解説していきます。
● 学びとは |
「学び」と聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは、教科書を開いて問題を解いたり、テストのために暗記したりすることかもしれません。けれども、それだけが学びではありません。
たとえば、部活動を通して礼儀や協調性を学ぶこと、人間関係での失敗から自分の言葉の使い方を反省すること、アルバイトで年齢や立場の違う人と関わり、社会性を身につけること。こうした体験もまた、かけがえのない「学び」です。
さらに、学びに終わりはありません。特に医療の世界では、常に新しい技術や知識が生まれ続けています。学校を卒業してからが本当のスタートであり、看護師になってからも学び続ける姿勢が求められます。 知識や技術だけでなく、患者さんとの関わりの中で得られる気づきや反省もまた大切な学びです。医療職とは、日々人と接し、人生の節目に立ち会う職業ですから、常に「学ばせてもらう」という気持ちを持ち続けることが大切です。
●小論文を書く際のポイント |
このテーマで大切なのは、「学び=勉強」だけに限定しないことです。「私にとっての学びは○○です」と自分なりの視点を明確にし、その理由や具体的な経験を添えることで説得力が生まれます。
たとえば、「私は学校の勉強が苦手でしたが、高校時代のアルバイトで人との関わりの大切さを学びました」「自分で選んだ看護の道では、受け身ではなく積極的に学ぶ楽しさを知りました」など、経験に基づく記述があると読み手の印象に残ります。
また、「学び続ける姿勢が看護師には必要だ」と未来への意欲や展望を入れると、志望動機とつながる内容になりやすく、好印象です。
●このお題を書きづらい人へのアドバイス |
「学びって何だろう…?」と手が止まってしまう人もいるかもしれません。そんなときはまず、自分がこれまでに「印象に残った経験」や「心が動いた瞬間」を思い出してみましょう。
・親や先生に言われた言葉にハッとした
・失敗して落ち込んだけど、そこから学んだ
・友人との関係で気づいたことがあった
こうした体験の中にこそ、あなたの「学び」があります。難しく考えすぎず、「私はこういう経験からこう思った」「だから看護師になっても学び続けたい」といった形に整理してみましょう。
また、「学びは誰かに与えられるものではなく、自らつかみにいくものだ」という考え方をベースにすれば、能動的な姿勢もアピールできます。
●まとめ |
このテーマで問われているのは、「あなたがどんな視点を持ち、どう成長してきたか」「そしてこれからどう学び続けたいのか」という姿勢です。
看護の現場では、正解のない場面も多く、教科書には載っていない“人間らしさ”に向き合う力が必要です。だからこそ、小論文でも「知識」より「人としての深さ」が問われています。
自分にとっての「学び」を言葉にすることは、看護師としての土台を見つめ直す良い機会になります。過去の経験を振り返り、自分なりの“学び”を丁寧に伝えてみましょう。
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